高血圧|浦和区領家で生活習慣病のことなら-かどひら内科・循環器内科

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高血圧

高血圧|浦和区領家で生活習慣病のことなら-かどひら内科・循環器内科

こんな方は高血圧に要注意

次の項目に当てはまる方は、高血圧への注意が必要です。

  • 野菜をあまり食べない
  • お酒をよく飲む
  • タバコを吸う
  • 脂気が多い、または濃い味付けの料理をよく食べる
  • 睡眠不足である
  • 肥満気味である
  • 運動不足である
  • 生活リズムが不規則
  • 家族の中に高血圧の方がいる

3つ以上該当する人は高血圧の可能性があります。少しでも気になる方はお気軽に当院へお越しください。

高血圧とは

血圧とは血管の壁にかかる圧力を指します。血液は心臓の拍動により全身に送り出され、最終的に心臓に戻ってきます。心臓が血液を送り出す瞬間心臓は収縮し、血圧は最大に上がり、この時の血圧を収縮期血圧と言います。血液が心臓に戻る時に心臓はふくらみ、その時の血圧を拡張期血圧と言います。運動後または緊張状態のような身体的要因、もしくは暑い寒いのような環境的要因など、一時的に血圧が高くなることがあります。

高血圧とは身体的、環境的要因がないリラックスしている状態の血圧が常に高い状態のことを言います。
高血圧症は初期症状がほとんどありませんが、頭痛などが高血圧の人に出やすい症状だと知られています。また合併症の症状である場合もあります。

健康診断や他の病気で受診する時、血圧を測定して判明することが多いです。
日本人のおよそ3人に1人は高血圧という状況です。すこしでも可能性があると判断されたらすぐ受診しましょう。

 

収縮期血圧

 

拡張期血圧

正常血圧

<120

かつ

<80

正常高値血圧

120-129

かつ/または

<80

高値血圧

130-139

かつ/または

80-89

Ⅰ度高血圧

140-159

かつ/または

90-99

Ⅱ度高血圧

160-179

かつ/または

100-109

Ⅲ度高血圧

≧180

かつ/または

≧110

(単位:mmHg)

高血圧の原因は?

高血圧の大多数は本能性高血圧(一次性高血圧)といい、原因が明確ではありません。残り10%が原因が明確な二次性高血圧に該当します。本能性高血圧の原因は多岐にわたりますが、大きく分けると以下の2つが存在します。

  • 生活習慣
    過度な塩分摂取、高齢による血管の老化、喫煙、飲酒、ストレスのたまり、過労、運動不足、太りすぎなど高血圧の原因になる危険な要因がたくさんあります。高血圧を予防するためには健康的な生活習慣を心がける必要があります。
  • 遺伝
    何も体に異常がないのにもかかわらず高血圧になることがあります。

高血圧症になった本人の血縁関係の中に高血圧の方が多いことから遺伝が関係していると考えられています。ただし、遺伝的な要因の有無にかかわらず発症には生活習慣が大きく関係しています。

高血圧のリスク・合併症とは

高血圧は通常、特に症状が現れないことがほとんどです。しかし、高血圧が悪化すると、動脈硬化が進み、全身の様々な臓器に障害が起こります。
以下に、高血圧によって引き起こされる可能性がある合併症を紹介します。

心不全、心筋梗塞、狭心症などの心疾患

高血圧状態が続くと血管が硬化し、血液を全身に循環させるために更に強い力が求められるようになります。これは心臓に大きな負荷を与え、様々な健康上の問題を引き起こします。心臓は増えた負荷に対応するために筋肉を強化して大きくなります。これを「心肥大」と呼びます。この状態が引き起こす可能性がある問題として、心不全、狭心症、心筋梗塞、不整脈などが存在します。

狭心症

冠動脈の内側にコレステロールがたまり、血管が狭くなることで血液の流れが悪くなります。そして、心臓に十分な酸素を供給できなくなることで、胸の痛みや圧迫感があらわれます。

心筋梗塞

狭心症は冠動脈が詰まりかかっている状態ですが、心筋梗塞は完全に塞がってしまう疾患です。これにより心臓の筋肉に栄養が運ばれず、筋肉が壊死してしまいます。一度壊死した心臓の筋肉は二度と元の状態に戻ることはありません。

心不全

心不全は心臓がうまく血液を送れなくなる状態です。心不全は呼吸困難や浮腫などの症状を引き起こし、生活の質を大きく低下させます。心不全を引き起こす要因の約半数は虚血性心疾患である狭心症や心筋梗塞であると言われています。

脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などの脳血管系疾患

高血圧は、脳出血や脳梗塞、またはくも膜下出血といった脳卒中のリスクを増加させると言われています。脳梗塞とは、脳の血流が遮断される状況を指し、これが脳卒中の大部分を占めています。一方で、脳出血は脳の血管が破裂し、血液が脳内に流出する状態を示し、くも膜下出血は脳内の動脈瘤が破れて血液が流れ出す状態を指します。いずれも身体に重篤な障害を残したり、命に関わり死亡することもあります。

慢性腎臓病

腎臓は血液をろ過し、体内の老廃物や余分な水分を尿として排出する働きを円滑に行うため血圧を一定に保っています。しかし、高血圧によって動脈硬化が進行して動脈の血流が低下すると腎機能も低下するため、余分な水分や塩分を適切に排泄できなくなります。体液量が増加すれば、その分心臓の負担が増えるので血圧が上がるという悪循環に陥ってしまいます。

高血圧の治療

高血圧の治療の目的は、重大な病気の発症を防ぐことです。
治療の基本は食事療法と運動療法で、そのうえで効果が不十分であれば、薬の処方によって治療します。

高血圧の食事療法のポイント

塩分摂取量を減らす

塩分は身体にとって大切な栄養素の一つですが、摂取量が多すぎると身体に水分が溜まりやすくなり、高血圧につながることがあります。一日の塩分の摂取量は6g以下を目安に減らしましょう。食事の塩分を1g/日減らすごとに血圧が約1mmHg減少し、心血管イベントのリスクも減らせることが報告されています。

塩味が少ない食事は少々物足りなく感じるかもしれませんが、料理の工夫により無理なく塩分を減らすことが可能です。例えば、「出汁の味を十分に活かす」、「減塩タイプの醤油や味噌を使う」などがおすすめです。食事の工夫については、医師や管理栄養士から具体的なアドバイスを受けることをオススメします。

適切なエネルギー量を意識する

適度なエネルギー摂取は健康維持の大切な一部ですが、摂取量が多すぎると肥満に繋がります。肥満は高血圧の発症や悪化に深く関連しているといわれているため、日々のエネルギー摂取量を適切に管理することが健康の大きなカギを握ります。1kg体重が下がるごとに平均0.52 mmHg血圧が下がるとされています。

1日に摂取すべきエネルギー量は、年齢や性別、日々の身体活動量、体重の状況、血糖のコントロール状況、合併症などを加味しなければならないので、具体的な適切なエネルギー摂取量については医師に確認しましょう。

お酒は適量を心がける

適度な飲酒は体によい影響を与えることもありますが、頻繁な飲酒や過度な飲酒は、血圧上昇のリスクを高めます。日々の飲酒量の目安としては、男性の場合、ビールでは中瓶1本、日本酒では一合、ワインでは2杯以下を心がけましょう。一方、女性の場合は、これらの量の約半分を目安にしましょう。

高血圧の運動療法のポイント

少し息が上がる程度の運動

心拍数が上がり「少し息が苦しい」程度の有酸素運動を行うのが理想的な運動強度です。日常的に、30分以上の運動を目指しましょう。たとえ忙しい日でも、10分でもいいので運動を行い、その習慣を毎日の生活に取り入れることが重要です。運動時間は1回でまとめて30分以上行う必要はありません。1日の中でいつでも可能な時間に分けて運動をすることで、日々の運動時間を確保しましょう。朝の散歩や帰宅後のウォーキングなど、生活の中で自然に取り入れられる運動方法も効果的です。

無理な運動をしない

運動療法で大切なのは、無理をせず自分ができる範囲で続けることです。また、急激に運動量を増やすのは体への負荷が大きいため、まずは軽い活動から始めてみてください。例えば、家の清掃や子供との遊び、自転車での買い物など、日常生活の中に取り入れられる身体活動を増やすことも有効です。

運動療法の計画は、週間の全運動時間や総消費カロリーを基に設定するのが適していると考えられています。例えば、1回あたりの運動時間を長めに設定し、週間の運動回数を少なくするなど、各人の生活スタイルに応じて適応することが可能です。

準備運動をしっかりする

準備運動は、運動療法においてとても重要です。突然の運動は筋肉に負担をかけ、怪我の原因となります。まずは体を軽く動かして血行を良くしましょう。例えば、足踏みや軽いストレッチは効果的です。これにより、体は運動モードに移行し、安全で効果的な運動が可能となります。毎回の運動前に5分程度は準備運動を行いましょう。

高血圧の薬物療法のポイント

高血圧の薬物療法では、降圧薬が主に使用されます。これは文字通り高い血圧を下げる目的で使われる薬で、高血圧薬や降圧剤とも呼ばれます。

降圧薬には多くの種類があり、患者の具体的な状況や持病の有無に応じて最適な薬が選ばれます。降圧薬の主な作用は、主に以下の5つのタイプに分けられます。

  • 血管を直接拡張し、血圧を下げる
  • 心臓に働きかけ、流れ出る血液の量を調節し、血圧を下げる
  • 尿の排出を促し、血液の総量を減らし、血圧を下げる
  • 自律神経に働きかけ、血管の緊張を緩和し、血圧を下げる
  • 血圧を高める物質を減らし、血圧を下げる

降圧薬の中には、他の病気を抱えている患者には使用が適さないもの、または用量や投与タイミングが非常に重要なものもあります。ですので、処方箋を受け取る前に、過去の健康状態、現在の疾患、そして病歴などを医師に詳細に説明することが大切です。